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a house in Kuiseke

長野県千曲市に建つ平屋の住宅

長野といえば山や川、自然の豊かな土地、そして国宝に指定されている善光寺。本堂内部の荘厳さと共に、その先の尖った屋根の形状、そして軒裏の繊細な垂木などがとても印象的である。
その印象を私なりに解釈し、受け継ぎつつ、近年、夏の暑さが厳しい善光寺平において強い日差しを遮るためと、冬場には適度な日差しが内部空間へと届く様に調整を行なった庇を設置した。また、その庇を支える軒下の垂木と金属製の外壁を融合させることで近代的な外観デザインとなるように心がけた。

終の棲家となるこの家は、無駄の少ないシンプルな平面構成とすることで、老後を快適に過ごせる様に配慮した。
上記にも触れたが、日差しの強い夏場、太陽高度の低い冬場に対応できるように庇の長さを調整することで、年間を通して快適に暮らせる様に工夫をした。
また、中間期の室内環境に配慮して、建物の南側に大小の開口部、北側にも開口を設けることで風通しの良い快適な空間となる様にした。
なお、新築母屋の南側には既存の納屋が建っているため、広い中庭の様な空間が存在していることから大きな開口部を設置しても通りからの目線を気にせず過ごせる空間となっている。

敷地は幹線道路から少し入った南北に長い長方形で、南北西側の三方が狭い生活道路と接しており、比較的静で落ち着いた環境にある。
先にも触れたが、敷地の南側には納屋が建っているため、新築の母屋との空間が中庭の役割を果たすことで、プライバシーを確保できる様に配慮した。
更には、東西側に関してはプライバシーの観点から、壁面に開口部を設置せずしても十分に明るい室内環境となる様に大きな開口部を南側に設けた。

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